中国といえばお茶を連想される方が多いですよね。
しかし現在、中国ではコーヒー豆の生産量が急激に拡大し、日本でも中国の雲南コーヒーを飲むことができるようになってきました。
今回は、そんな中国の注目すべきコーヒーである雲南コーヒーの魅力を紹介します。
雲南コーヒーとは
雲南コーヒーの大半はアジアでは珍しいアラビカ種のコーヒー豆を使用していて、繊細さや透明感に特徴があります。
中国のコーヒー生産量は114,000トンで世界第14位となっています。
アフリカや南アメリカのコーヒーに比べると、あっさりとしたコーヒーは、飲みやすいと世界中から高い評価を受けていますよ。
雲南コーヒーの歴史
中国は、4000年以上前からある歴史の長い国ですが、コーヒー生産が始まったのはごく最近のことです。
20世紀初頭の頃に中国政府主導のもと、コーヒー生産が始まりました。
しかし、茶葉やたばこの生産に力を入れていたため、コーヒー栽培はなかなか普及しなかったのですが、大手企業のネスレが1988年に雲南省プーアル市と共同で技術開発に取り組み、コーヒーの試験栽培を開始しました。
安定した価格の取引を保証することで徐々にコーヒーを栽培する農家が増えていき、現在では中国雲南省は世界的なコーヒー産地となりつつあります。
とはいえ、中国の人々はコーヒーを飲む文化がないので、都市部に住んでいない人々は今までコーヒーを口にすることはありませんでした。
しかし近年では、若者の間でコーヒーが親しまれるようになってきました。
今後のコーヒー生産の発展によって、1人でも多くの中国の人々が美味しいコーヒーを飲むことができたら素敵ですね。
雲南コーヒーの生産地
雲南コーヒーの生産地は、その名の通り、中国雲南省です。
雲南省南部のプーアル市といえば、プーアル茶の生産地としても知られていて、観光地としても有名な場所ですが、今は中国最大のコーヒー豆の生産地としても知られていますよ。
雲南省は標高が高く、高原地帯があり、昼夜の気温差が大きいです。
これは中米のコーヒー生産地によく似ています。
実は、雲南省の南側にあるプーアル市はコーヒー生産に適した経度帯にあり、天候条件が揃っているのです。
コーヒー豆が生育しやすい環境ということで、雲南省にコーヒー農園が急速に広がっていきました。
大手コーヒーチェーンのスターバックスコーヒーでも2012年からこの地にコーヒー農園を作り、生産、販売、輸出を始めました。
また、他の企業も続々と雲南省にコーヒー農園を作り始めています。
雲南省は、中国の中でコーヒー栽培の中心地であり、中国のコーヒー産業を支えています。
雲南コーヒーの味わいと特徴
雲南コーヒー豆の一部は、コーヒー全体の約5%しかないと言われている最高級のスペシャルティに認定されています。
フルーティーな香りがする珍しいコーヒーで、味は控えめな酸味、あっさりとしたコク、苦みが後を引かないのが特徴です。
まるでプーアル茶のように軽やかな口当たりなので、コーヒーが苦手な方も飲むことができるコーヒーになっています。
雲南コーヒーを美味しく飲む方法
雲南コーヒーは、酸味やコクのバランスがとれたとても飲みやすいコーヒーです。
基本的にはどのような飲み方をしても美味しく飲むことができます。
ミルクとの相性も悪くないので、ラテやカプチーノを楽しむこともできますが、雲南コーヒーの特徴でもある繊細さは、ミルクを淹れると分かりにくくなってしまいますので、ブラックで飲むことをおすすめします。
ペーパーフィルターを使ったシンプルなドリップコーヒーで繊細な雲南コーヒーの魅力を味わってみてください。
また、水だしコーヒーとの相性も良いので、夏場はぜひ試してみてくださいね。
まとめ
ますます拡大を続ける中国のコーヒー産業の中心である雲南コーヒーは、私たちが飲んだことのないような上品な味です。
見かけたらぜひ飲んでみてくださいね!