【解説】ルワンダ産コーヒーは悲劇を乗り越え復活した上品な味が特徴

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【解説】ルワンダ産コーヒーは悲劇を乗り越え復活した上品な味が特徴

近年、スペシャルティコーヒーの世界でもどんどん知名度が上がり、ルワンダのコーヒーを出しているお店を多く見かけるようになってきました。

複雑な歴史を背負ってきたルワンダのコーヒーは今、急速に発展。

その上品な酸味と豊かな香りから世界でも注目を集めています。

目次

ルワンダコーヒーとは

ルワンダコーヒーとは

ルワンダは以前からコーヒーの栽培を積極的に行なっていました。

ですが、2000年代に入るまではその品質はあまり高くなく、世界基準には到底至らないものでした。

その後、クオリティー重視のスペシャルティコーヒーの栽培に力を入れ始めて急速に発展。

現在では世界中にファンを増やしています。

独特な甘い香りと程よい酸味やフルーツ感があるルワンダコーヒー。

飲みやすさはありながらもユニークな雰囲気を楽しめるのが特徴です。

そもそもルワンダ共和国ってどんなところ?

そもそもルワンダ共和国ってどんなところ?

ルワンダ共和国はアフリカの中でも東側に位置します。

タンザニアやウガンダなど複数の国と隣接。

面積自体はさほど大きくなく四国の1.4倍ほどです。

また「千の丘の国」という名前がつくほど丘陵地が多数あります。

1500〜2000mと高度が高いことから、コーヒー栽培に適した土地です。

1994年に発生したジェノサイド(大量虐殺)という複雑な歴史をもち、政治的観点からも注目されている国であります。

ルワンダコーヒーの歴史

ルワンダコーヒーの歴史

ルワンダコーヒーの歴史は他のアフリカの国々同様、植民地時代まで遡ります。

ルワンダはかつてドイツの植民地。

ドイツが外貨獲得のためにコーヒーノキを持ち込んだのがきっかけでした。

その後コーヒーの栽培が強制されます。

各農家に70本のコーヒーノキの栽培が義務付けられました。

これを受けてルワンダのコーヒー栽培は次第に盛んになっていきます。

ルワンダ大量虐殺という悲劇

ルワンダ大量虐殺という悲劇

1994年に、フツ族とツチ族の間の民族問題と政治的衝突が起こります。

100日間で100万人が虐殺されるというジェノサイド(大量虐殺)が発生しました。

当時のルワンダの人口は1000万人ほどとなので、人口の約1/10が虐殺されたということになります。

コーヒーの栽培はもちろん、国の産業は停滞し、労働人口も激減しました。

奇跡のコーヒー復活へ

奇跡のコーヒー復活へ

大量虐殺の悲劇から脱却し、生活基盤を立て直すべく、ルワンダ国内ではその後、大規模な復興運動が発生しました。

めまぐるしい経済成長を受けて「ルワンダの奇跡」と呼ばれるほどの成果を出しています。

中でもコーヒーの生産は、品質を重視した栽培に乗り出したり、ナチュラル方式がメインだった精製方法をウォッシュド式に切り替えたりと、多くの改善が行われました。

近年では、アナエロビックファーメーテーション(嫌気性発酵)など最新の精製方式を取り入れているところも増え、そのクオリティーの高さと豆本来のポテンシャルは世界でも注目を集めています。

ルワンダコーヒーの栽培環境について

ルワンダコーヒーの栽培環境について

ルワンダは、先に述べたように丘陵地が多く、1500〜2000mの高地も沢山あることからコーヒー栽培に非常に適した土地とされています。

土壌もコーヒー栽培に最適なミネラル分を多くもつ火山灰性の土壌です。

丘陵地であることから昼夜の寒暖差も大きく、さらにルワンダでは年に2回も雨季があり降水量に恵まれていることから、コーヒー栽培に適した気候条件が揃っていると言われています。

ルワンダコーヒーの等級について

ルワンダコーヒーの等級について

ルワンダのコーヒー豆は、欠点豆の数とカッピングテストによって

  1. Super Speciality
  2. Supecialty
  3. G1
  4. G2
  5. G3

の5段階に格付けされます。

他国では欠点豆の数や豆の粒のサイズ、栽培地の標高など定量的な基準で格付けされることが多いコーヒー豆。

しかし、ルワンダでは必ずカッピングテストが行われ、カッピングの際の評価がグレードに影響してきます。

ルワンダコーヒーの味わいや特徴とは?

ルワンダコーヒーの味わいや特徴とは?

ルワンダのコーヒーはその上品な香りとしっかりとした甘さが特徴です。

ジューシーでフルーツを思わせるような甘さや程よい酸味もあるため、全体的に飲みやすく、苦味が控えめなものが多いです。

フルーティーなコーヒーだと同じアフリカのエチオピアやケニアなどが人気ですが、ルワンダはより丸みのある角の取れた酸味のものが多く、ユニークな甘さと香りが楽しめます。

ルワンダコーヒーのおいしい飲み方

ルワンダコーヒーのおいしい飲み方

ルワンダのコーヒーは繊細な甘みと酸味のバランスが特徴です。

また香りが非常によく、お花やトロピカルフルーツを思わせるような上品な香りが楽しめます。

その良さを存分に味わうためにもドリップコーヒーやフレンチプレス、エアロプレスなどブラックで飲むのがおすすめです。

酸味が強いコーヒーではないので、ミルクとの相性も悪くはありませんが、ミルクティーのようなさっぱりとした印象になります。

ミルクを入れてとにかく飲みやすいコーヒーがほしいという人にはいいかもしれません。

ルワンダコーヒーの値段は?

ルワンダコーヒーの値段は?

ルワンダコーヒーの価格はピンキリです。

手頃なものだと100g 500円ほどから手に入るものもあります。

カップオブエクセレンスを取ったものや、精製方法にこだわったものだと、100g 1000〜2000円ほどやそれ以上のものも存在しています。

100g 2000円は高い!と感じられる方も多いかと思いますが、現在はコーヒーの市場も安定していて不当に値段が釣り上げられているようなことはないので、それだけ良いコーヒー豆に出会えたんだ!と試してみるのも良いかもしれません。

ルワンダコーヒーは通販でも買える!おすすめ3選!

ルワンダのコーヒーはスペシャルティコーヒーのお店での取り扱いもかなり増えてきていますが、ネットでも比較的簡単に手に入ります。

ぜひ気になるものがあったら試してみてください!

濃縮された果実感「HIRO COFFEE ルワンダキニニ」

濃縮された果実感「HIRO COFFEE ルワンダキニニ」
引用元:HIRO COFFEE公式サイト

こちらのコーヒーは、フルーツトマトやブラッドオレンジを思わせるようなフレッシュでコクのある酸味と甘みが特徴のコーヒーです。

しっかりと最後まで上品な香りが鼻を抜け、すっきりとした飲み口と口当たりの良さを楽しむことができます。

トップオブトップのルワンダ「常盤珈琲焙煎所 ルワンダ/シーラ コーヒーウォッシングステーション」

ルワンダの中でもハイグレードな豆の栽培と精製で知られるシーラ生産者協同組合のコーヒー豆です。

華やかでレモンやグレープフルーツを思わせる酸味と、ハチミツやキャンディーのようなしっかりとした甘みが特徴。

はちみつレモンティーのような、軽やかな口当たりのコーヒーです。

ルワンダコーヒーのフルーティーで上品な酸味を味わおう!

ルワンダのコーヒーはその歴史を乗り越えて今も成長を続けています。

フルーティーで繊細な酸味と甘さのバランスをぜひ楽しんでみてください。

香りが良いものが多く、精製方法によっては独特な甘さがあるものや、フルーツティーかと思うほどフレッシュなものもあるので、趣向を変えて新しいコーヒーを試してみたい人におすすめです。

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