コーヒーは世界各地で愛され、飲み親しまれています。
そんな中、親日国で有名な東南アジアの国ベトナムでは
コーヒーが世界でも類を見ない独自の進化を遂げているんです!
この記事では「世界第2位のコーヒー生産量を誇る」
ベトナムコーヒーの歴史を含めた基礎知識から
ベトナムコーヒーの作り方、インスタ映え間違いなしのレシピまで紹介!
一時期東京でベトナムコーヒーを飲めるカフェを巡っていた筆者が
ベトナムコーヒーの魅力について今回解説します!
ベトナムの基本情報
ベトナムの正式名称は、「ベトナム社会主義共和国」。
日本から一番近い東南アジアで、中国の南に位置する縦に長い国です。
約6時間のフライトで、すぐに旅行に行けてしまう距離です!
人口は約9,762万人、面積は約32万9,421k㎡。
首都はハノイですが、最大の都市はホーチミンです。
ちょっとややこしいですね。
宗教は約80%が仏教です。
ベトナムコーヒーの特徴
ベトナムコーヒーの特徴は一言でいうと「何より甘いコーヒー」であること!
さらに大きく3つの特徴に分けると
- 通常より苦いロブスタ種のコーヒー豆を使う
- コンデンスミルクを使う
- ベトナムコーヒー専用コーヒーフィルター「カフェ・フィン」を使用する
ただ、どのようにして甘くなったのか、どうやって作ることができるのか気になりますよね。
そこでさらにベトナムコーヒーの特徴を細かく解説していきます!
ロブスタ種のコーヒー
コーヒー豆は大きくロブスタ種とアラビカ種の2種類に分けられます。
味が良質だけど栽培しにくいアラビカ種に対して
ロブスタ種は病気に強いため栽培が簡単で
インパクトのある苦味が特徴です。
ベトナムコーヒーにはこのロブスタ種を使用します!
ちなみにベトナムで生産されているコーヒー豆は9割がロブスタ種です。
そして実はすでに私たち日本人の多くはベトナム産のコーヒー豆を
他国の豆とブレンドされたインスタントコーヒーや缶コーヒーとして消費しています。
それでも実際のところ、コーヒー豆をストレートで飲む場合は
ロブスタ種はインパクトの強い苦みのため日本人には好まれず
品質が高いアラビカ種が人気高いです。
甘味のあるコンデンスミルク
甘味のあるコンデンスミルクと苦いコーヒーと合わせることによって
濃厚で優しいコクのある味わいを楽しむことができます。
これがベトナムコーヒーが甘いと言われる最大の理由!
ミルクやハチミツをコーヒーに入れるのはよく見かけると思いますが、
ミルクよりもさらに甘さのあるコンデンスミルクを入れるのがベトナム流。
フランスの植民地時代に、コーヒー文化が持ち込まれたのですが、
冷蔵庫がなかったベトナムではミルクを保管できませんでした。
そこで、常温で保存できるコンデンスミルクが代用されたのが始まりです。
ベトナムコーヒー独自のコーヒーフィルター
ベトナムコーヒーは独自のコーヒーフィルターである
「カフェ・フィン」を用います。
「カフェ・フィン」は大きく4つの部品で構成されています。
- フタ:熱を逃がさない。抽出後はカップを置くための皿にもなる。
- ドリッパー:コーヒーの粉を入れてお湯を注ぐ筒状の容器。底に穴が空いている。
- フィルター:粉の量を調整する役割がある。
- ソーサー:ドリッパー同様、底に穴が空いている。
また、素材はアルミ製が通常で
高級品となるとステンレス製があります。
基本的にグラスやカップの上に「カフェ・フィン」
を置いて使用するため、あまり大きいサイズはありません。
そして、フィルターの穴が粗いためコーヒーに
微粉が混ざってしまうのはベトナムコーヒーあるあるです。
ベトナムコーヒーの淹れ方【基本】
ぽたぽたとドリッパーからグラスに
落ちる様子が美しいベトナムコーヒー。
実際にどのように淹れるか説明します!
(一人分をつくるための手順を紹介します。)
必要な用具と材料は
- ベトナムコーヒー用コーヒーフィルター「カフェ・フィン」
- グラス
- ポット
- コーヒー豆12~15g
- コンデンスミルク20~25g
手順は以下の通りです。
※コンデンスミルクの量はお好みで調整してみてください。
※このとき、あまりぎゅうぎゅうに押し固めなくて大丈夫です。
(だいたい5分が目安)
ベトナムコーヒーの淹れ方【応用】
次に、ベトナムコーヒーのアレンジレシピを紹介します!
ベトナムにはあのスタバよりも人気なカフェチェーンがあったり、
路地を歩けばカフェがたくさんあったりと、独自のカフェ文化があります。
今回はその中でも若者に人気が高いレシピを2つ紹介します!
ヨーグルトコーヒー
ヨーグルトコーヒーと聞いて、
絶対合うわけないじゃんという方も多いと思います。
その気持ちわかります。
ただ、このヨーグルトコーヒーは写真映えするビジュアルと
爽やかな大人の味を兼ね備えた絶品です。
下が白のヨーグルトとコンデンスミルク、
上が茶色のコーヒーと鮮やかなツートーンカラー。
スプーンで混ぜ合わせて飲んでみると、
「コーヒーの苦味」と「ヨーグルトの酸味」が調和して、
爽やかな飲み口に変化します。
コンデンスミルクの甘さもあるので、
いろんな味を感じられる一杯となります。
作り方は簡単で、ヨーグルトとコンデンスミルクを混ぜておきます。
そこにコーヒーを注ぐという流れです。
たまごコーヒー
「たまご」と「コーヒー」の意外な組み合わせに驚きますよね!
しかし、侮らないでください。
先ほど紹介したヨーグルトコーヒーに負けじと、
多幸感のあるフワフワで写真映えなビジュアルです。
そして、「飲むティラミス」と称される
スイーツ感覚ドリンクなんです!
作り方は簡単で、たまごとコンデンスミルクを混ぜて、
フワフワになるまで泡立てます。
ハンドミキサーがあると早いですね。
そして、濃いめのドリップコーヒーにのせると完成です!
ベトナムコーヒーの歴史
ベトナムコーヒーの歴史は、
17世紀〜18世紀にさかのぼります。
ヨーロッパ各地から宣教師がベトナムにやってきた頃に、
コーヒー栽培が小規模に開始されました。
大規模栽培となったのは、
フランスがベトナムを植民地にした1857年以降とされています。
そして1975年ベトナム戦争が終了すると、
政府が目をつけたのはコーヒーでした。
さらに大手コーヒーメーカー「ネスレ」の協力もあって、
ここまで成長したとも言われています。
ネスレは、あえてアラビカ種ではなくロブスタ種に目をつけました。
ネスレの栽培方法などを現地の農家に指導する
サポート体制によってベトナムを今では世界第2位のコーヒー生産国にまで成長させたのです。
また、ベトナム語でコーヒーは、
フランス語と同じように「カフェ」と呼びます。
呼びかたにも植民地時代の影響が反映されています。
週末はベトナムコーヒーに決まり?
いかがでしたでしょうか。
さっそく週末にベトナムコーヒーを飲みに
ベトナム料理屋やカフェ巡りはいかがでしょうか。
そして、おうちで楽しみたいという方は、
ハンドドリップ一式あれば大丈夫です。
まずはコンデンスミルクを少し混ぜてみましょう。
気に入ったらベトナムコーヒー用コーヒフィルター
「カフェ・フィン」を買うのもいいかもしれないですね。